Zoom や Microsoft Teamを使った遠隔会議に同時通訳を取り入れることは、2020年5月時点で可能です。現在使える遠隔同時通訳の方法には3種類あります。私はどの方法の遠隔同時通訳も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
なお、お使いの有料 Zoomは、Business, Enterprise あるいは Education 版である必要があります。最も安いタイプの Zoom Pro の場合は別途 Webinar 機能を付け加えてください。Microsft Team は、御社で有料の Office を導入なさっている場合は既にパッケージに含まれておりますので、新たに付け加える必要はありません。
また、遠隔同時通訳はまだ発展途上の技術です。そのため実際のブースに通訳者に入ってもらって会議場現地で行う同時通訳と全く同じようにスムーズに進行しないこともありますし、通訳者への負担もより重くなります。その点をまずご理解の上ご利用ください。
現在、会議主催者側にとって最も手軽な同時通訳付会議の開催方法は Zoom だと思われますので、以下に簡単なセットアップの仕方を説明いたします。なお、通訳者にとっては Zoom 上での同時通訳は、専用の RSI プラットフォームを使った場合よりもある程度負担が重くなります。
1.会議の開き方自体は通常の Zoom 会議とほぼ同じです。会議のスケジュールをする際に主催者が Zoom 遠隔会議のセットアップをします。まずアカウントの設定をまず開き、必ず「言語通訳」機能をオンにしてください。
その手順はこの YouTube ビデオで詳しく説明されています(英語です)。
YouTube 映像提供:Dragoman Language Solutions
日本で Zoom の会議システムを提供している日商エレクトロニクスの説明もご参照ください。https://zoom-support.nissho-ele.co.jp/hc/ja
2. そして、会議もしくは Webinar のスケジュールを組む画面を開き二人の同時通訳者をアサイン、その後に通訳言語を選択してください。
*アサインされた通訳者は通訳者として会議に参加しますが、遠隔同時通訳専用に開発された遠隔同通(RSI)プラットフォームと違って、いろいろな機能がついているヴァーチャルコンソールが自分のスクリーン上に出るわけではありません(例:通訳者交代の合図などの機能はない)。。
3. 会議が始まったら、主催者は右下の地球儀の形をしたアイコンをクリックして通訳を可能にします。
4. すると参加者の画面に、通訳が聞けるようになったというメッセージがポップアップします。このメッセージを受け取った会議参加者は、どの音声を聞くのか、通訳なし、日本語、英語3つの選択肢から選びます。英語か日本語の通訳を聞く場合は、同時に原音声も低い音量で聞こえてきますので、原音声を聞きたくない場合は、4つ目の「オリジナルの音をミュート」も重ねてクリックすれば通訳者の声だけが聞こえるようになります。あとは通常通りに Zoom 会議を進めてください。
簡単ではありますが、会議主催者と参加者の手順は以上です。
5. 最後に、参加者と通訳者両方にとってより聞きやすい環境を整えるために、会議主催者にお守り頂きたいポイントを挙げてみました。ご協力ありがとうございます。
英日会議通訳者 坂井裕美(さかいひろみ)
English-Japanese conference interpreter Hiromi Sakai
英国在住 UK
電子メール Email: sakai@londoninterpreter.com
携帯電話 Mobile: +44 7506 739 464
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